ホークさん。

2013年02月02日 00:32

前回の記事でも少々触れましたが、気になるマイナーギターをまた作ります。
またまたGibsonなんですけどね。
しかも、なんとなくレスポールっぽいけど気にしない。

gbh_wip01.jpg
そんなわけでGibsonの《Blueshawk(ブルース・ホーク)》です。
何から何までGibsonらしからぬ異端のギターですが、低価格で意外と良いギターだったんですよね。
日本での一般的な知名度はほぼゼロ、だと思う。
ただこのギターの兄貴分に位置する《Nighthawk(ナイト・ホーク)》はご存知の方もいるかもしれませんね。

《Nighthawk》は93年からカスタム、スタンダード、スペシャルの3つのグレードを主力として発売され、
更にそれより安価な《The Hawk》というギターもあり、変則的ですが合計4つのグレードがありました。

(厳密にはもう一つ《Landmark Series》という有名な国立公園を象徴するようなフィニッシュが施された
限定生産品もありましたが、それは通常のグレードの概念として考えないことにしておきます。)


今にして思えば、新設計のギターを4つのグレードでGibsonが出す、ってのはかなり本気だったんだなと。
つまり《温故》はカスタムショップに任せるとして《知新》はGibsonUSAがやったるでぃ、って感じだったのかな。
結果としては華麗に空振り三振だったわけですよ(笑)
Fenderをかなり意識した構造で、Gibsonの良いところを残したとも言えますが、
どこかで見たことのある垢抜けない安っぽいギターにしか見えなかった。
混沌とした既視感とでも言いましょうか、全てが悪い方向にまとまっちゃった感じだなぁ。
で、98年には生産が中止されますが最近でも何度か限定的に再生産されたり(2009,10,11年)、
EpiphoneブランドでGibsonの半額以下に格下げされたりして細々と続いています。

《Nighthawk》のことはさておきまして。

今回の《Blueshawk》ですが、《Nighthawk》の基本設計はそのままにレイドバックしたような雰囲気。
素性は良いんだからもっと気楽に行きましょうや、みたいなどこか牧歌的でもあるギターです。
類似性からするとテレキャスターのシンラインあたりがライバルになりそうなんですが、
僕のイメージではシンラインは洗練された都会的な雰囲気の似合うギターなんですよね。
《Blueshawk》はFender的な要素が多いのにどうにも田舎臭い、干草とか納屋とかトラクターとかそんなイメージ。
《Nighthawk》にはきらびやかな感じが多少はあったように思うんですけどね、正直今見るとダサいですよ。
都会へ遊びに行こうと気合入れて着飾って意気揚々と乗り込んだら浮いちゃった、みたいなのが《Nighthawk》(笑)


・スケールはFenderと同じ25.5インチのロングスケール。
ボディトップがfホール有りのメイプル、ボディバックが中をくりぬいたセミソリッド構造のポプラ。
ネックがマホガニー、指板がダイヤ型のポジションマークが施されたローズウッド。
レスポールのようなシングルカッタウェイだけどレスポールよりおしりが小さくフラットなボディで軽量コンパクト。
・ピックアップはP-90と同サイズでポールピースが固定された《Blues 90》というこのギター用のもの。
そして特徴的なのは、ボディ裏側中央の四角いパネルで、この中にはハムキャンセル用のダミーコイルが内蔵されています。
・Fenderのような弦が裏通しのハードテイルタイプのブリッジ。
・ペグはブッシュをナットで締めるクルーソンタイプ。
・コントロールは1ボリューム/1トーン/6Pバリトーンセレクター。
バリトーンにもバイパスのポジションはありますが、トーンポットのpush-pullでもバリトーンのon-offが可能。
・PUセレクターはFenderのような3点レバースイッチ。
センターポジションで若干特殊な繋ぎ方になっているようです。

とまぁ、スペックだけ書けばとてもGibsonのギターとは思えない異端っぷり。
遊びで作ったとしか思えないようなギターですが、こういうふざけた感じは意外と好きです。
結果的に《Nighthawk》よりも長い約10年間販売されてたわけですが、残念ながら現在は製造されていません。
価格は$1200程度だったのでGibsonの中では安い部類のギターだったと思います。

ちなみに《Blueshawk》を元にして部分的に仕様を変更したギターが《Little Lucille》という名を冠し
B.B. Kingのシグネイチャーモデルとして同時に販売もされていました。
まぁそういうネームバリューもあって兄貴分より延命したギターなのかもしれませんね。

久々の新規製作は肩がこる。

いろいろ乗せました。

2013年02月07日 07:48

今まで作ったGibson系の素材から転用できるパーツは多いんですが、
根本的にGibsonらしくないギターなので頭の切り替えがしんどい。
しかし、フラットなギターなのでパーツ類の配置は簡単。

gbh_wip02.jpg
全く新規で作ったパーツは、ブリッジまわりとレバースイッチ、チキンヘッドノブぐらい。
どれも既製品でよくあるパーツばかりなので寸法的な悩みどころも無く作るのはわりと簡単に済んだ。
チキンヘッドノブはややこしいラインで大変だったけどそれなりに出来たかな。

ボリューム/トーン用のノブやジャック、ピックアップとロッドカバーは過去作からの転用。
ペグは少々形状や寸法の違いがあったのでクルーソンのパーツ図など参考に調整しました。
調整した後で気が付いたんですがこのペグはグローバー製のクルーソンタイプ(Grover135)かもしれません。
形状はほぼ同じなので気にするほどのことでは無いと思うので気にしません。
あとはストラップピンを付けて弦を張ってナットを作ればモデリング終了。

ボディのfホールってポール・ギルバートのニセfホール(笑)のせいで今まであんまり良い印象が無かったんですが、
改めてよく見るとGibsonのfホールの形ってシンプルでバランスが取れていてすごく上品だと思いました。
Fenderのは頭とおしりがぐにゃっと潰れている感じでちょっと好みじゃないな。
fホール付きのギターって今までは僕の興味の対象じゃなかったので全然気にしてなかったけど各社で個性があるんですね。

ネックの仕込み角も無く、ボディトップもフラットなので非常にのっぺりした印象。
全体をフラットにまとめてヘッド折れの可能性を低くする為でしょうか、ヘッド角度も11度と浅めの設定です。
横から見ると弓なりのように角度の付いているレスポールを長期間見てたのでなんとも頼りない感じだなぁ。
ただ、B.B. Kingのシグネイチャーモデルである《Little Lucille》は、
ブリッジがTOM+ファインチューナー付きのテイルピースなのでネックに仕込み角を設けているようです。
まぁ、《GibsonらしからぬGibson》というのが今回のテーマなので《Little Lucille》は作りませんけどね。
そのうち改造でもしようかな?などとも思っていたり。

そんなに思ってなかったり。

ワラビる。

2013年02月16日 14:34

一応、新規モデリングなので《完成品を小改造して2週間でリリース》という昨年末のようなペースから解き放たれ
ぬるいのんびりペースを満喫。
何事も余裕が無いといけませんねぇ。
UV展開も終了して仮にテクスチャも作ったのでメタセコにてWarabiレンダリング。

gbh_wip03_01.jpg gbh_wip03_02.jpg
トップのメイプルには荒めの杢を入れてみました。
《Blueshawk》のトップ材は一応ブックマッチされている様子。
杢の有無は大して重要視されてないようでそれなりにキレイな杢が出ている個体が
赤と青のシースルーフィニッシュにまわされている印象。
トップの厚みは6.5mm程度らしいですが、単板なのか合板なのかは不明。
合板ならばトップにきれいな木目を使うでしょうから、個々のバラツキから見ておそらく単板なんでしょうね。

バック材はポプラ、正直ポプラは扱ったことが無いのでアッシュ材を薄くした感じにしてみました。
ポプラと言えばJacksonギターというイメージしかないんですが、白くて軽くて柔らかめの木材という認識。
ここまでハッキリとした木目だとポプラっぽくないかもしれませんが、まぁこんなもんでいいでしょ(笑)

ネックはいつも通りのマホガニーですが、今回はちょっと木目を詰めてみました。
ボディ表・ボディ裏・ネック、とキャラクターの異なる木目が楽しめて面白いですね。

ちょっとレスポールと大きさ比較。

gbh_wip03_03.jpg
弦長はレスポールより長く、全長はレスポールより短い。
シングルカッタウェイのボディラインなので、見た感じの印象はレスポール系ですが
横から見れば全く違うコンセプトのギターだということが分かりやすいですね。
角度の付いたヘッドとセットネックジョイントぐらいしかGibsonらしさは残ってません。
逆に考えれば、「マホガニーのセットネックならGibsonだ。」ということでしょうか(笑)

前回作ったLiteと今回のギターの良いところを混ぜれば僕の好みに近くなるけど、なかなかズバリなギターは無いもんですね。
ちょっと昔にCharvelで小さくて薄いレスポールタイプのギターがあったんですが、あれはいい感じだったなぁ。
ただ、ゴールドトップを意識していたのかシルバートップというか銀のラメにドン引きした記憶が(笑)
見た目はほぼレスポールなんだけど、あのCharvelがレスポール?ってところに違和感があって結局買わなかった。
日本の中信楽器が作ってて《R-S70》なんだけど、もう15年も前のギターだな。
色々な意味でレアなギターになってしまったなぁ。

買わなかった自慢ばっかりしてる。

のんびりしすぎ。

2013年02月22日 22:33

雑務に追われながらものんびりと作業しているわけですが、
さすがにのんびりすぎて何をどこまでやったか思い出すのが大変。
短期集中でサクっと完成させる方が向いているのかもしれない。

そんなわけでポーザーでマテリアル設定。

gbh_wip04.jpg
まぁいつもと変わらず使えるマテリアルは使いまわしなのでそれなりの出来。
安っぽい感じもしますが元々安っぽいランクのギターなので当然か。
今回も遊び要素は殆ど無く、ボディの色換えのみの構成です。
兄貴分の《Nighthawk》への改造なら簡単そうだけど、そこまでやる必要は無いかな。
このギター自体がニッチすぎるので今後のバリエーションは考えないようにします。

春はちょっとお休みしようかな。

変な感じで配布。

2013年02月27日 21:55

結局いつも通りなんですけど、
レスポールばっかり作ってた感覚がいまだに抜けず
「なんでこんなギター作ってるんだろう?」とか
「なんでこんなに時間かかってるんだろう?」だとか
もやもやとした気分のまま完成。

G-BH.png http://mdp4.web.fc2.com/DL/DLpage.html(DLページ)
手は抜いてないんですが手抜き感が妙に心にのしかかるのはこのギターの設計思想にあるはずです(笑)
既に生産されておらず、販売期間中も日本国内では殆ど話題になることも無かったマイナーなギターなんですが
「だからこそ作る価値はある。」と意気込んではみたもののやっぱり地味というか渋すぎますね。


**毎回のご注意**
反射マップにPoser6以上のバージョンに付属の以下の物を使用・指定しています。
Texturesフォルダ内をインストール時から原形をとどめないほど大改造している人は読み込み時にご注意ください。

:Runtime:Textures:Poser 6 Textures:LightProbes:interiorLightFromSide.jpg

今回もお遊びは少なめのシンプルなセットです。
ボディのMATは三種類のみ。
特に様式を重んじたギターでも無いのでどんな色で使ってもいいんじゃないでしょうか。
Gibsonが作ったFenderっぽい音を狙ったギターである、という素性を理解すれば使い道も想像しやすいのかな。
わかる人だけにわかるような情景を構築しやすいギターではあると思います。
わからない人にはどうでもいいことですが(笑)

Poser6E、Poser7E、Poser8Eでの動作を確認、Poser7E以上での使用を推奨。
Poser9またはPro2012では動作確認していませんが、致命的な問題は無いと思います。
DazStudioでの動作確認はしておりません。

ペグは2010年以降の仕様、ポーザーに付属のPythonスクリプトを呼び出してランダムにくるくる回る仕様です。
必ずギター本体を選択してからPZ2を適用してください。


gbh_wip05_01.jpg gbh_wip05_02.jpg
大多数の人にとっては「弦が6本ならギター。」もしくは「ボディがトゲトゲならヘビメタ。」
ぐらいの認識でしか使い様が無いとは思いますが、
ギターも乗用車などと同様に使う人の人生や性格までも表現できる素材だと思います。
まぁ、そこまで掘り下げて絵を作る必要も無いですが、
絵作りの楽しみの一つとして《俺設定》のようなものはあった方が気分が乗りやすいですね。

じゃ、今回のギターを使うならどういうシチュエーションなんだろうと考えてみると。
・少なくともレスポールの代わりに使うようなギターではない。
・普段ストラトを使っているがもう一癖欲しい。
・レスポールJrなどからもうちょっと幅広い音作りがしたい、等々。

そうなると。

テレキャスター・シンラインをオススメしたい気分を抑えつつ《Blueshawk》一択!(笑)


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