I Don't Know

2012年06月03日 01:27

タイトルに意味はありません。
そんなわけでランディ・ローズモデルを思い入れたっぷりに再構築。

lpcRR_wip01.jpg
基本的な部分は前回配布した70年代レスポールでも再現できますが、
ちょっとしたアレンジと楽しみ方の工夫という感じでお送りしますよ。

まず、ヘッドシェイプは50年代のカスタムのヘッドを元に14度の角度とボリュートで70年代風の仕様にしています。
この際だから僕が理想とするレスポール・カスタムをランディ・ローズモデルにしよう、というわけ。
他の部分はストラップピンをシャーラーのロックタイプにしただけで配布物とほぼ同様。
マテリアルグループの共有できる部分は統一して簡略化等々。

当然、これだけで完成ならわざわざ記事にするまでも無いチラ裏日記ですが、
テーマとして、《配布素材にテクスチャを描く》ということでしばらく続きます。
が、経過画像をただ貼るだけなのでテクスチャを作る際のTIPSなどはありません。
僕自身にとっても実験的な作業なので完成品の配布はしません。

目標はこれ。
http://www2.gibson.com/Products/Electric-Guitars/Les-Paul/Gibson-Custom/Randy-Rhoads-Les-Paul-Custom.aspx
もちろんエイジド仕上げ(経年変化や傷などを人工的に再現したもの)です。
70年代に使用してた塗料(ポリエステル?)の性質でしょうか異様に黄色つうか茶色過ぎて違和感があります、
ランディが所有していた現在の実物はこんな色になっちゃってるようですねぇ。
とにかく、僕の理想の色味では無いので、黄ばんでアイボリーの白とか黄ばんでクリームの白とかそんな感じで行きます。
ステージ上では意外と白く見えたりもするので正解は判りませんが、
生前のランディが使っていた頃のイメージでテクスチャを作りたい。

ギブソンのエイジドやフェンダーのレリックなどは職人さんが一本一本手作業でごねごね汚しているので
想像以上に手間のかかる高価な品。
ということでモデルごとに汚し方マニュアルみたいなものはあるんだろうけど基本的には一品モノ。
つまり、傾向はあるけど正解は無い、ポイントだけ押さえれば自由に作れる3DCG向きのネタかな。
Agedで$10,000弱、VOS(Vintage Original Spec)で$7,000の価格が適正と言えるのかは謎ですが、
よっぽどおサイフに余裕のある人じゃなきゃ買えないよな。
59年のレプリカとかならまだしも、ランディ・ローズとは言え74年タイプだもんなぁ。
最高のコンディションの74年製の相場なら大体$4,000~$5,000。
演奏に問題ないコンディションなら約$3,000~、となると色々と考えさせられる。
ちなみに、ジミー・ペイジの59年レプリカ、本人のサイン入りだと$26,000弱、サイン無しでも$15,000ですよ。
ジミーさんのサインは一筆100万円ということでしょうか(笑)

買えない物は3DCGにて。

Crazy Train

2012年06月09日 22:47

今回もタイトルに意味はありません、2曲目。
なんかこういういかにもテクスチャのようなものを描くってすごく久しぶり。
再現度云々はさておき、自分で思っていたより上手く描けたと思う。

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ボディ全体を覆うウェザーチェック(温度や湿度などの変化による塗装表面のひび割れ)に不満はあるが、
ほぼ無計画に線を引いたわりにはそれっぽくもある。
70年代の塗料は塗膜が強い分だけ大雑把に割れていく感じ。
傾向はあるけど正解は無い、と最初に言った部分のひとつ。
悪く言えば言い訳しやすい作業であり、良く言えば自由に描ける。
お手本用の資料画像はあるけれど、あくまでもテイストを抽出するためだけの資料。
割れたラインが交差しないようにアミダくじでも描くようにひたすら線を引いた。
まぁ実際絵にする場合、こういうひび割れは魅力的な効果があるとは言い難いかな。
ウェザーチェックは無い方が3DCG的にはスッキリしてていいのかもしれない。
描いた後で言うのもなんだけど(笑)

ボディ裏の盛大な塗装ハゲはそれなりにテンプレがあるらしく、
収集した数本の画像を比べてもそれなりによく似たハゲ方をしている。
テンプレと言っても恐らく本物の写真もしくはパイロットモデルやそれの写真なんかを横に置いてそれらを見ながら
職人さんがゴリゴリ剥がしているんだろうな。

ぐるっと回す。

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トップコートが黄ばんでこういう色になっているのでバインディングのエッジ部分やネック裏、
よく擦れる部分に元々は白いんだという面影を出すと使い込まれた感じが出ますね。
全体的にちょっと黄色が強すぎるかもしれないけど、ギブソンで売られているレプリカよりは納得できる色味かな。
70年代のレスポールは黄ばみが酷くてつやもくすんでくるのでポリエステル塗料だと思います。
ポリエステル塗料は硬化が速く、一度に大量に吹き付けることが出来て、塗膜も硬い。
黄ばみの少ないポリエステル塗料というものもあるようですが、70年代に積極的に使われていたとは思えない。
70年代にレスポールの生産本数が飛躍的に増えたのは、増産に対応できる塗料に変えたからとも言えるかもしれませんね。
ポリエステル塗料を選択することは、良い楽器を作る上で決して良い判断だとは思えませんが、
「このギタリストはポリエステル塗料のギターを使っているから曲を聴かない、CDも買わない。」
なんて言う人は居ないだろう(笑)

ランディモデルの記事がありました。
http://www.kurosawagakki.com/sh_g_club/gibseminar201010report4.html
どうやら綿密な取材による完全に近い復刻版のようですね。
でも黄ばみ過ぎてるよなぁ、、、。
塗料の性質だけでなく、タバコのヤニのせいもあるんだろうな。
ランディといえばくわえタバコのイメージ。

パーツ類もどんどん汚そう。

Goodbye To Romance

2012年06月12日 23:19

とにかく、この連載中のタイトルに意味はありません、3曲目。

が、タイトルで思い出したので《Goodbye To Romance》の名カヴァーが収録されている名盤を紹介。
http://www.amazon.co.jp/Bat-Head-Soup-Tribute-Ozzy/dp/B00004VVWI
ヴォーカルはLisa Loeb、ギターはDweezil Zappa、単なるメタルバラードにはならないだろうと想像はつきますが、
結構忠実にカヴァーしているのにもかかわらずなんとも切なく可愛らしいガーリーなバラードになってるんですよこれが。
原曲の内容は、過去と決別し前を向く男らしい歌(笑)だったような気がしますが、
女性ヴォーカルで聴いた方がなんか説得力が増すような気がします。
Lisa Loebつうとメガネおばさん(失礼)っていうイメージなんだけど声はカワイイなぁ。

ジャケットは二流、参加メンバーは超一流と、いかにもトリビュートアルバムらしい体裁ですが
オジーのアルバムを聞くより楽しいんじゃないだろうかと思います。
オジーとレミーでお馴染みの《Hellraiser》をJoe Lynn Turnerが自分の曲のような違和感の無さ(笑)で歌ってたり
《I Don't Know》をオジーっぽく歌うJack Blades(Night Ranger)とかステキ過ぎ。
オジー本人が歌えばどんな曲でもオジー節炸裂でオジーの曲になるわけですが、
他のヴォーカルで聴くと原曲の素性の良さが際立ちますなぁ。

オリジナルは2000年の発売、日本盤は多分廃盤なので中古盤を探すか、
Tube的なサイトで検索的な作業をすると音源的なものが見つかるかもしれませんね。
なんならamazonでmp3のDL版が試聴出来て一曲単位でも買えますなぁ、いい時代だなぁ。

経過画像を貼るだけなのであんまり書くこと無いんですよね(笑)


ヘッド近辺。

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ペグはシャーラーのM6。
元々はセンターリグのペグが付いていたと思われるねじ穴があることから
おそらくキーストーンボタンのグローバー102が付いていたと思われます。
交換パーツの年代的な選択肢にはセンターリグのシャーラーM6も存在していたと思うんですが、
微妙にねじ穴が合わなくてサイドリグのM6にしたのかな?とか妄想。
ランディの活動時期を考えれば当然シャーラーは西ドイツ製。
西ドイツ時代のシャーラーって珍重されがちですが、
シャーラーのペグに関しては特に優れているという印象は僕にはありませんでした。
現行品でも信頼できる数少ないパーツメーカーであることは間違いない。
ま、Made in W.Germanyという刻印の歴史的な重さでしょうかね(笑)

ゴールドパーツのハゲは白黒マップでハゲそうな部分を調整。
リアルとは言い難いけどそれなりに雰囲気は出たように思います。
パーツのエイジド具合にも個体差があるようでほぼ金色が残っているものや、ほとんどクロームしか残って無いもの
これも正解の無い自由な部分なので全体を見ながら調整かな。
ゴールドパーツの面影が残っている程度でいいと思う。
まぁ、塗りながら試しているようなもんなので今回の作業で完璧までは狙えない。
ポーザーのレンダリングが進化している分、素材の見せ方にもそれなりの配慮が必要な時代になるんだろうか。

面倒ですね。

Dee

2012年06月16日 10:17

はい、4曲目。
曲名と作業内容が全くシンクロしてないのが自分でも気持ち悪いです。

そんなわけで、今日の作業はピックアップとパネル関連。

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スイッチプレートとスイッチのつまみ、バックパネルはブラス(真鍮)製なので
ハゲるのではなく、汚れてくすんでいく感じを心掛ける。
真鍮=黄銅=銅と亜鉛の合金、なのでくすみや黒ずみというのは酸化のこと、酸化が進むと場所によっては緑青が出ます。
真鍮製のギターパーツを資料にするよりも身近な五円玉なんかが参考になります。

ピックアップカバーはカラーメッキの金色でしょうから前回のペグと同じような手法で金色をはがす感じ。
ランディが活躍した期間のほぼ全体を通じてレスポール・カスタムは使用され続けていたので
下地のメッキ部分までは剥げて錆びてないけど金色部分は結構剥げている状態とした。
残っている金色をもうちょっと薄くしてもいいかな。
ちなみに、カバーの材質は殆どがニッケルシルバーのようです。
ニッケルシルバー=洋白=銅と亜鉛とニッケルの合金、それにメッキ処理がされています。
パーツの材質が何か、を知ることは3DCGの作業において有効な事だと思いますがそれほど重要では無いかな。
作業の方向性が決まりやすくなるだけで、知識が増えたからといって上手くなるわけではありません(笑)

金メッキは剥がれた部分を段階的にマイナス、色剥げ→メッキ剥げ→錆びという段階。
真鍮はシンプルに汚れた部分をプラスするという汚し方。
あんまり見えませんが、ジャックプレートもブラス製ということでそういう風に汚してます。

結局、金属パーツはテクスチャを描くというよりも白黒マップをマスクとして用いるか、
スペキュラマップとして使用するかで表現している。

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結構いいかげんというか、これぐらいなら10分程度で描ける。
パネルの傷などはバンプマップとして処理するよりもスペキュラマップなどでくすんだ表現ぐらいかな。
金属がえぐれるほど凹むというのはかなりのダメージになるのでくすみや汚れ程度でいいと思う。
バックパネルはキズブラシなどで擦り傷のような雰囲気を追加してます。
ピックアップカバーの小さな斑点は《3D TexturesのSpots》を追加して錆が出たような感じに。

中途半端に錆びたり剥がれたりした金属を手描きのテクスチャで表現するのはある程度のスキルが必要だろうから、
単純な白黒マップをマテリアルに追加することで少ない労力でそれなりの効果が得られると思う。
まぁ、オブジェクトがそれなりにUV展開されていることが前提になりますが。


ちょい足しすることで表現力がアップするってまさにポーザー的だと思いますよ。
100点満点の素材をゼロから自作するなんてことは誰にとってもほぼ到達不可能のように思えるけど
まずは50点ぐらいの素材を75点ぐらいにかさ上げするようなスキルなら誰でも習得可能なレベルだと思う。
単純に、イマイチなものをちょっと良くするという技術ではなく、見た目を揃えるという美意識に繋がる技術になる。

ポーザーは様々な人達が作った様々な素材を一画面内にごちゃ混ぜにするわけですから、
どうしても釣り合いの取れない違和感のある素材なんかも出てくるわけです。
そういうものを自分のフィルターを通して加工してやることで一枚の絵としての説得力が増すのは当然。
レタッチやポストワークなどと方向性は同じだと思いますが、
時間はかかるけど順番から言えばレンダする前に加工しておく方が精神的には楽かな。

どっちにしろレンダ後にレタッチはするんだろうけど(笑)

Suicide Solution

2012年06月21日 07:27

《Suicide Solution》といえば、ライブでギターソロが組み込まれる大盛り上がりの曲。
しかし、曲の流れが止まってギターソロに入るランディのバージョンはあんまり好きじゃない。
《Suicide Solution》ならジェイク・E・リーの84年のパフォーマンスが至高、何度見ても鳥肌が立つ。
いまだにDVD化されないのはボブ・デイズリー絡みの問題なんだろうか?(笑)
とにかく、ウチのVHSはもういつテープが切れてもおかしくないので早急なDVD化を希望します。
しかしまぁオジー時代のジェイクは本当にギターヒーロー然とした魅力の塊だったなー。

そんなわけで、今日はブリッジ・テイルピースあたりをこりこり剥がします。

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全体的にメッキのツヤもくすませているので一気に古くなった感じですが、
ピックアップカバーのハゲ具合とバランスを取ったらこんな感じになりました。
サドル脱落防止のリテイナーワイヤーは付いてないタイプにしましたが正解はよくわかりません。
ワイヤー無しのブリッジなのか、ワイヤーのみ外したのか定かではありませんが、
ワイヤーが付いていない画像ばっかりだったので無しということで。

先月配布したG-LPCT_70sのランディモデルと比較。

lpcRR_wip05_02.jpg
新品には新品の良さがあるけど、ギターは多少汚い方がいい。
子供の頃、新品の靴を学校にはいて行くのがイヤで、自分で踏んだりしてちょっと汚してからデビューする感覚(笑)
でも、この中古感のようなものってすごく微妙な感覚で、自分でつけた傷や汚れはOKなんだけど
他人のつけた傷や汚れはNG、という非常に自分勝手なもの(笑)
許容範囲は個々の感覚で上下すると思いますが、
ギブソンやフェンダーのような新品にエイジドやレリックという加工を施したギターというのは実はあまり好きではない。
観賞用ということならまぁ納得できるけど、予算があっても楽器を買うならぴっかぴかの新品しか考えられない。

例えば、ビンテージギターを持っているとして、そのギターにパーツ交換の必要性が生じた時、
交換する新品パーツにエイジドやレリックという加工を施して全体の風合いを整える、というのは理解できます。
ただ、折角作った新品のギターにわざわざ傷を付けるってのは心が痛む。
塗装の大変さや組み込み時のナイーブさを身を持って体験しているからだと思う(笑)
ビンテージ信仰つうのはまだまだ続くんだろうなぁ。

音も出ないし弾けない3DCGのギターだからこういう加工も楽しめている気がする、所詮は仮想空間。
単純に塗装が剥がれて木地が見えているようなわかりやすいダメージだけではなく、
弾いているからこそボロくなった説得力が出せるようになれればいいな。

いいな。

Mr. Crowley

2012年06月25日 21:21

アルバム一枚分の曲数=記事数で作業を終えるつもりだったけど、えらい巻き進行になってしまった。
まぁこのタイトルなら終わってもいいかな(笑)

とりあえず現状のベストは尽くしたつもり。
調整すべき部分はまだまだありそうですが、達成感は味わった。

lpcRR_wip06_01.jpg lpcRR_wip06_02.jpg
ピックガードに”RANDY RHORADS”と彫りこんでひとまず終了。
ノブの透明部分にはフレネルを設定したけどPoser8でとりあえずそれなり、Poser7だと品質もレンダ時間も最悪。
AOと相性が悪いのでノブだけ別レンダしたものを合成してますが、その他は画像の縮小以外のレタッチ無し。
ぼちぼち新しいPoserでも買いましょうかねぇ。

作業自体は基本的なことしかやってないので重要なのは観察力と根気と若干の黒魔術だな(笑)
ただ、ここまで全力でやってしまうとポーザーでおねーちゃん読み込んで
ギター持たせてストラップをセッティングしてあれやこれやとまで気力が続かない。
本末転倒なんですが、テクスチャを描いた=いっぱい絵を描いた、ということにしておく。
フォトショップはしばらく起動したくないぐらい使った感じ。
とはいえ、作業を終えた達成感や爽快感は何事にも代え難い。


今年3月から始めたレスポールシリーズですが、設定したゴールは実はココだったんですよね。
50年代のスタンダードやカスタムは、あくまでもウォーミングアップというか気の遠くなるネタ振りだった(笑)
今年はランディが亡くなって30年ということだったので僕なりのトリビュートにしたかったわけです。
レスポールの最初の記事は3月23日に投稿していますが、作業を開始したのは命日の3月19日という。
1月ぐらいから始めりゃ良かったのにね(笑)

余韻に浸りながら次回のネタを探します。


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