ヘッドもな。

2012年05月09日 02:42

70年代レスポールの特徴が顕著に見られるヘッド部分も変更しますよ。

とにかく共通の仕様を多くしていろんなギターを効率良く作ってしまおうという大量生産モードが70年代なんですね。
本来小さかったはずのレスポール・スタンダードのヘッドはカスタム用のヘッドの大きさと共通になります。
70年代のカスタム自体は50年代のものと多少ラインが違うだけでワイドにシャープになった感じ。
しかしヘッドが大きくなってしまったスタンダードたるや不恰好極まりないバランスへと変えられてしまいます。
ヘッドにバインディングの無いスタンダードは真っ黒で間延びした締まりの無い印象になります。
クルーソンペグのブッシュ径が小さいのも間延びしたような印象になりやすいですね。
グローバーなどのロトマチックタイプのペグに交換すると間延びした印象が若干改善されるけど。

まぁ70年代のスタンダードは保留なのでカスタムのバランスを整えます。

lpc70_wip02_01.jpg
数値的な資料が少ないせいもありますが、結局見た目のバランスを優先したので正確なデータではないです。
本来、ヘッドの長さは50年代のものと同じかもしれませんが、
長さで合わせると異様に大きなヘッドになるので50年代より多少短めで。
それでもかなりワイドな印象に感じますね。
ツノは本来よりも若干タレ気味にしましたが、SGなんかだともっと反って尖った長いツノのイメージがある。
恐らく、同じギブソンの大きなボディのアコースティック・ギター(SJ-200/J-200等)
などで古くから採用されているヘッドのデザインがルーツのようですが、
レスポール用には若干スマートにアレンジがされているような感じもします。
カスタムの場合そんなにバランスは悪く無いとは思うんですが、
僕の好みでいうと50年代のカスタムのヘッドがカッコいいなぁと思ってます。
50年代ヘッドに70年代のアーチ形状のボディが僕の理想だな。

ヘッド裏にも変更が。

lpc70_wip02_02.jpg
ヘッド付け根にはジャンプ台のように反ったボリュートが付きます。
大きく角度の付いたヘッドは折れやすいというのは感覚的に理解出来ると思いますが、
力の集中する折れやすい曲がった部分に厚みを持たせ強度を上げるのがボリュートの役割です。
ヘッド角度がそれまでの17度から14度に浅く変更され、3ピースに接着されたネックになり、
普通ならこれだけでも強度は上がるはずですが、更にボリュートまで付くという。
ネック材の木取り方法が変わったせいで余計に強度が必要になったんでしょうねぇ。
興味のある方は "レスポール ネック 木取り" とかで検索してください。
更に更に、70年代後半にはネック材がマホガニー(柔らかい)からメイプル(堅い)に変更されます。
まぁ、フェンダーのような角度の無いヘッドに変更されなかっただけでも良しとしますか(笑)
ネック材の木取り方法を変えたのはレスポールにとって《改悪》と言って差し支えは無いでしょう。
ただ、一般的に見れば50年代のレスポールの木取りが贅沢なだけで
70年代のレスポールが別段悪いというわけでは無いと思いますけどね。
特にメイプルネックのレスポールはニッチではあれど、根強い人気があるように感じます。

好意的に脳内補完してみると、
50年代のギタリストはヘッドが折れるほどステージでアクションしなかったでしょうし、
ロックやパンクの台頭でギターに掛かる負担は確実に多い時代になっていったんだろうなぁ、などと。
弱いから補強した、と言うよりも、折れにくいように過度な保険をかけた結果のような気もします。
コストカットしている分だけ頑丈にしておいた、ような感じなのかな。
どんな構造でも折れる時は簡単に折れちゃうんですけどね(笑)


ボリュートの良し悪しは置いておくとして、
ボリュートのあるヘッドというのはモデリング的に見栄えのするアクセントになり、
ヘッド裏面とネックグリップの曲面に境界線が出来るので面を整理しやすい。
すなわち、作ってて楽しくて作業自体も難しくないというモデリングする者にとっては優しい構造です。

今回の画像の部分のUVはさすがに形状が違うので共用出来ないけど、
ヘッドより下の部分のUVはほぼ共通なので手間は少ない。
これを元に70年代スタンダードにも改造が容易なんだけど、まぁネタが無くなったらでいいか(笑)

ノーリン的モデリングだな。


最近の記事