ロト・ベース。

2011年06月17日 23:36

2年ほど前だったか、NAMMショーに出展されていたFenderカスタムショップ製のベースがすごく気になってた。
簡単に言うと《派手なテレベ(テレキャスターベース)》なんですが、
ありそうで無かったルックスがずーっと心に引っかかっていた。

fcs_tb.jpg
カスタムショップのマスタービルダーが独自の仕様で自由に作るものなので基本的には一点もの。
これは《デニス・ガルスカ》さんが手掛けたテレキャスターベース。
まず目を惹くアッセンブリーのレイアウトは2ハムバッカーのテレキャスター・デラックスそのまんま。
ピックアップの詳細は不明ですが、どうやらダンカン製のパッシブタイプという情報。
コントロールも2Vol/2Tone/3Pトグルスイッチのテレキャスター・デラックス仕様。
ネックはテレヘッドのテレベらしいネックだけどブロックインレイとバインディングで70年代のジャズベっぽい雰囲気。
ボディは現行プレベっぽいコンタードボディ。
N.O.S.(New Old Stock)なので傷なしぴかぴか仕上げ。
まーどちらかと言うと、ぱっとしない仕様(笑)なんですがお値段なんと$6000!
マスタービルトシリーズのベースとしては標準的な価格だけど、
こういうスペックピースは恐ろしいプレミアが付くんだろうなぁ。

とは言え、気になるので作ってみようと色々とこのベースを考察するところから始めます。

まず、テレヘッドでコンタードボディのプレベといえば1954年からの最初のモデルチェンジ期のタイプが思い浮かぶ。
そもそもテレキャスターベースという名称は68年に復刻された51年から56年までのオリジナルプレシジョンベースのレプリカのこと。
今回のベースはヘッドのロゴも68年以降のテレベ仕様になっているので、
雰囲気としては54年タイプのプレベを元にカスタマイズした《テレキャスター・ベース・デラックス》といった感じかな。

ギターの《テレキャスター・デラックス》はネックがストラトのラージヘッドなので印象は変わってくる。
ストラト愛好家やテレ愛好家からは異端の目で見られる不憫なギターのような存在。
フェンダーに対抗してギブソンが作ったノンリバース・ファイアーバードのように
ギブソンに対抗してフェンダーが作ったテレキャスター・デラックスという構図が見えてくる。
まーどちらもセールス的には失敗のようなので餅は餅屋といったところ。

そういったマニアックなピンポイントをベースに置き換えて上手くリファインした感じですね。
ストラトヘッドでテレボディのギターに対して、テレヘッドでプレベボディという対になるお遊び仕様とも思えます。
カスタムショップならではのイレギュラーな仕様だけど、
60年代の終わりから70年代初期のフェンダー遺伝子がじんわり溢れている感じ。
僕はベーシストではないので、ギターっぽいルックスのベースなら音を聞かずに好きになる習性がある。
が、パッシブの2ハムを搭載したベースってすごくニッチなような気がする。
こういう仕様ならフェンダージャパンとかスクワイアなどから5~6万ぐらいで出して欲しいけどなー(笑)

で、ずっと気になってたのがタイトルにもあるロト・ベース(Lotto Bass)という表記。
いろいろ調べた結果、NAMMショーでは毎回、希少価値のあるギターやベースの買い付けを、くじ(Lottery)によって割り振りし
カスタムショップのディーラー達が一喜一憂しているようです、お宝ですね。
日本には緑と白の2本が入荷していたようだけど、同仕様の総生産数は不明。


シンプルだけどうまくラインが繋がらないテレヘッド。
tb_wip01.jpg

特別なことはしない予定。


最近の記事